日産GT-R
グレード プレミアムエディション
新車価格 1,440万円
今更ながら、日本が誇る最強のピュアスーパースポーツ、GT-Rです。
ワタクシもともと大の日産派で、はじめての愛車はスカイライン、憧れのクルマもスカイラインGT-Rでした。
そして、デフレ時代には、念願のR32GT-Rを鬼安い値段で購入したほどのGT-R好きです。
が、意外にもR35GT-Rに実際乗るのは初めて。過去にディーラーのクルマに座ってみたくらいです。
ついに念願かなって、試乗させてもらいました。
で、このクルマ、ずっと小改良してるんで気付きにくいですが、もうデビューから17年も経つんですね。
ポルシェ911は997、フェラーリはF430の時代です。もはや化石、良く頑張ってるよ。。
発売当初の価格は777万円。今思うとバーゲンプライスですね。そして、中古車は今でも大体700万円〜。素晴らしいリセール。
まあ、同じ2007年式でも、先代R34なら2,000万円しますけど。。おかしい、おかしい。
そんなR35GT-Rも、今は1,440万円〜。時代は変わった。。
さて、試乗です。
先ずは外観から。
って、乗ったことはないけど、まあよく見るんで、新鮮さはないデス。
ただ、細かい衣装変更があるんで、デビュー17年目のクルマには見えません。カッコいいね。
デビュー当時はデカい!と思ったものですが、周りもデカくなってるんで、そこまでの巨大さは感じません。
が、やはりベースが乗用車。分厚さは感じます。
乗り込んで、内装。
そこそこ乗れるリアシートがあるのは有難いんですが、ダッシュ、スカットルは大分高いですね。スポーツカーらしさは、ビミョーなところです。
まあ、こんなもんかな。ディスプレイが小さい事もあり、多少古さは感じますね。
動かします。
ステアリングやシフトなどの剛性感、シートの感触などは、今でも一級品です。
ブレーキ、アクセルの重さもそこそこあり、こちらもカチッとしているので、スポーツカーライクで◯です。
乗り心地は、まあまあ。
セールスさんはランフラットタイヤなんで、と言い訳されてましたが、そんなに悪くはないです。
音は、静かめ。まあ、今時こちらもこんなもんかな。
官能性、的なものはあまり無いです。コレは音よりも、主にポジション、見晴らしのせいですね。
やっぱりミドのスーパーカーと比べたら、背が高く、眺めが乗用車チックです。
スーパースポーツと言っても見た目通り、軽快さは無いです。
ただ、もちろん本気旋回なんか出来ませんが、割とニュートラル(実際はもちろんアンダーですが)に曲がります。
所謂四駆らしい曲がりにくさは感じません。
シフトは、慣れが要りますね。変速は速い分、ガツっとシフトショックは来ます。
クリープもあまり無いんで、AT感覚で乗らないこと。街乗り快適仕様ではないです。
レースモードも選べるんで。選択。
明らかに音が変わりますが、スピーカーからの増幅音とのこと。そんなにいい音では無い。
レースモードだと、アクセルをオフってシフトダウンすると、ボボボボっと、アフターファイヤー的な音もしますが、コレも演出。
このへんは、正直いらないです。
さて、お待ちかねの加速体験。
ベタ踏みしてみます。
速い!のは、速いけど、まあ、こんなもんかな。
スタート加速なら、四駆効果のスーパートラクションで超絶ダッシュ!するのかもしれませんが、踏み増し加速なら、ほどほどというところです。
まあ、それはそうですね。
GT-R 480ps 1740キロ パワーウェイトレシオ3.6
911 394ps 1595キロ パワーウェイトレシオ4.0
うん、数字通り素のポルシェよりちょい速いくらいだね。ホントはトルクウェイトレシオで言うべきカモですが。
ちなみに、
911ターボ 650ps 1715キロ パワーウェイトレシオ2.6
GT2RS 700ps 1470キロ パワーウェイトレシオ2.1
フェラーリF8 720ps 1330キロ パワーウェイトレシオ1.8
マクラーレン750s 750ps 1389キロ パワーウェイトレシオ1.9
この辺の、3,000〜4,000万円クラスの所謂スーパーカーからは、数字通り明らかに一段落ちる加速です。
なお、我が360モデナは 400ps 1290キロ パワーウェイトレシオ3.2
まあ、乾燥重量なんで、そこまででもないですが、踏み増し加速なら、数字通りGT-Rより速く感じますね。
停止からのスタート加速なら、モデナはトラクションが逃げるんで、完敗ですけど。
まあ、GT-Rはさすがに加速中も安定してるんで、怖さはあまり無いです。
でも、やっぱり重さは感じますね。
日本が誇るGT-R、素晴らしいクルマではあります。
が、R32の時に感じた感動はありません。
仕方ないことですが、やっぱりもう、ベースの古さは感じます。
777万円なら、それでも凄いと思ったんでしょうが、1,440万円とすると、まあ、そこそこ高いかな。
もう正直この値段にするなら、もうちょっと高くてもいいから、リアシートなんか取っ払って、専用シャシにして、軽量化して、スーパーカーの世界に踏み込んでほしいですね。
フェアレディZが作れるんだから、それくらい出来ないですか、日産さん?
そして、逆にZにはリアシートをつけて2by2にして下さい。
ついでにエルグランドとキューブとマーチとムラーノも新型で出した方がいいんじゃない?
というわけで、総合評価
★★★
今までで、一番点数付けるのが難しいかもしれません。
出た当時の評価なら、間違いなく★5なんでしょうが、今は1,440万円です。
この値段を、安いスーパーカーと見るか、高いスポーツカーと見るかによりますが、今回のワタシの判断では、高いスポーツカーと感じてしまったので、限りなく★4側の★3です。
もう2025年モデルで最終とのことですので、次期GT-Rに期待ですね。